「いびき」「睡眠中に呼吸が止まる」「息苦しくて目が覚める」
「日中の眠気が強い」「記憶力や集中力の低下」
該当する方は要注意!!
睡眠時無呼吸症候群について(Sleep Apnea Syndrome; SAS)とは?
この病気は、睡眠中に何度も呼吸が止まったり浅くなったりして体内の低酸素状態が発生する病態です。よくある症状としては
・いびきを指摘される
・夜間の睡眠中によく目が覚める、息苦しくて目覚める
・起床時の熟眠感のなさ、倦怠感、頭痛、寝たのに眠い
などがあります。
原因としては肥満や顎が小さい、口蓋扁桃が大きい、鼻の通りが悪い等があります。
放置するとどうなるの?
よい睡眠が取れていない状態が長く続くと、日中の眠気、傾眠傾向、集中力の低下などが生じ、交通事故や労働災害の原因になることがあります。
また、質の悪い睡眠が長く続くことで高血圧、脳卒中、心筋梗塞、糖尿病などの合併症もきたすため、睡眠の問題は全身の問題となるのです。
これらの合併症はときに突然死を招くこともあります。ある統計によると、睡眠時無呼吸症候群の検査で出てくる値がある一定以上の患者さんではそれ以下の患者さんに比較して明らかに寿命が短いことが報告されています。
大人だけなの?
実はそんなことはありません。お子様でもいびきが大きかったり、授業中眠そうにしていたり、夜間に呼吸が停止したり、寝るときに胸がくぼむようなおかしな呼吸をしている子もいます。要注意です。
夜間のいびき、努力様呼吸(頑張って呼吸している感じがある)、寝返りが多い(苦しくない姿勢を本能的に探している)、寝汗(寝ているのに交感神経優位になっている)、夜尿(おもらし)等の症状がみられます。
睡眠時無呼吸症候群があるお子様の傾向として、不注意、多動、攻撃的行動をするなどがあります。またこれはADHDや学業成績不振、発達遅滞にもつながると報告されています。
ではどうしたらいいの?
上記に当てはまるような症状がある場合、まずは本当に睡眠時無呼吸症候群かどうかの検査を受けることをおすすめします。
専用キットを使って、ご自宅で就寝中にデータを収集し、その結果を外来でお伝えします。
まずは簡易検査から施行しますが、ここで睡眠時無呼吸症候群と確定した方にはCPAP療法や場合に応じて手術治療を提案いたします。
この検査にて確定診断まではいかないが疑わしい場合には、より詳しい精密検査を受けていただくことがあります。通常入院しなければならない検査ですが、当院ではご自宅でお手配可能です。
たかが睡眠、されど睡眠
この機会にご自身の睡眠チェックされてみてはいかがでしょうか?
眠気に関するセルフチェック表がありますので一度お試しください。